当記事では、上場企業への設置が定められている株主名簿管理人について解説しています。設置が義務化されている理由や業務内容、そして設置完了までの流れなどをまとめました。
株式事務を適切に処理するには、複雑なプロセスが求められます。また、多数の法律も絡んでいます。そのため、発行株数が多い会社だと、処理すべき株式事務が膨大になり、対処できるレベルを超えてしまいます。当然、関与する株主の数も多くなります。そのような場合、頻繁に売買されるような有名株式が大部分であることは想像に難くありません。
このように、株式を発行する会社が自力で株式事務を処理するのが困難であるため、株主名簿管理人を選定する必要があるのです。選定の上、株式事務の代行を依頼することが、法で定められています。
株主名簿を適切に管理しなければ、株主の権利を守ることができず、また会社の運営にも支障が生じてしまいます。運営が滞れば、信用問題に発展するリスクも否定できません。誰にでも株主名簿管理人が務まるというわけではないのです。上場企業では一般的に、信託銀行や証券会社などが株主名簿管理人として株式事務を代行しています。
株式事務は、仕事の範囲が広いのも特徴です。定款や株式関連書類の整備など、株式を発行する前から業務が始まります。そして、上場後には、株主名簿の管理や問い合わせへの対応といった業務があります。さらに、株主総会関連の事務なども、株主名簿管理人の担当業務です。また、必要に応じて株式の管理全般についてのアドバイスを行う立場でもあります。
まずは定款で定めておく必要があります。定款への記載も求められます。なお、新たに株主名簿管理人を置く際には、定款にその旨の記載がないケースが多いと思われます。そのため、株主総会の特別決議にて、定款の変更を決定しておくようにしましょう。
次に、株主名簿管理人の選定を行います。株主名簿管理人は、取締役会の決議によって決定されるのが一般的です。株主名簿管理人の事務取扱場所についても、同様です。なお、IPOを目標としている会社であれば特に、信託銀行を株主名簿管理人として置くケースが多いです。もちろん、個人が株主名簿管理人を務めても法律に抵触することはありませんが、それはレアケースだといえるでしょう。
選定が済んだら、株主名簿管理人となる人あるいは法人と、委託契約を結びます。口頭のみでの契約でも締結自体は可能ですが、後のトラブルなどを避けるためにも、契約書を作成した上で、お互い記名押印あるいは署名をしておくことを強くおすすめします。作成した委託契約書は「株主名簿管理人の設置」の登記申請に必要な添付書類のひとつとしても使用します。
最後に、「株主名簿管理人の設置」の登記申請を行います。管轄法務局にて、株主名簿管理人設置の効力発生日から2週間以内に済ませておく必要があります。その際、登録免許税3万円がかかります。なお、登記申請時に添付が求められる書類は、次のとおりです。忘れずに準備しておきましょう。
上場企業には、株主名簿管理人を設置することが義務付けられています。設置するとひとくちに言っても、設置が完了するまでのプロセスは容易ではありません。会社のスタッフだけで対処しようとすると、どこかでミスが生じてしまうリスクもあるでしょう。そこで、専門的な知識を持つコンサルに一度相談してみることも、選択肢のひとつとして、ぜひ検討してみてください。
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※3 参照元:響きパートナーズ公式HP (https://www.hibikipartners.com/case/) (合計11件で最多)
※4 参照元:WIN Consulting公式HP (https://www.winconsul.co.jp/company.html)